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2023.1.0 - 日本語


CLSS

連続系状態空間システム

ブロックのスクリーンショット

説明

このブロックは,連続時間線形状態空間システムを実現します.

\begin{matrix}
                \dot{x} = A \cdot x + B \cdot u \\
                y = C \cdot x + D \cdot u
                \end{matrix}

ただし,x は状態変数ベクトル, u は入力関数ベクトル, y 出力変数ベクトルです.

システムは, (A, B, C, D) 行列と状態変数初期値 X0で定義されます. 次元は互換性を有する必要があります.

ダイアログボックス

  • A 行列

    正方行列.

    プロパティ : 大きさ [-1,-1]の'mat'型.

  • B 行列

    B 行列, システムが入力を有さない場合は [] .

    プロパティ : 大きさ ["size(%1,2)","-1"] の 'mat'型.

  • C 行列

    C 行列 , システムが入力を有さない場合は [] .

    プロパティ : 大きさ ["-1","size(%1,2)"] の 'mat'型.

  • D 行列

    D 行列, システムがD項を有さない場合は [].

    プロパティ : 大きさ [-1,-1] の 'mat'型.

  • 状態変数初期値

    系のベクトル/スカラー状態変数初期値.

    プロパティ : 大きさ "size(%1,2)" の 'vec'型.

デフォルトプロパティ

  • 常にアクティブ: yes

  • 直達項: no

  • ゼロ交差: no

  • モード: no

  • 標準入力:

    - ポート 1 : 大きさ [1,1] / 1型

  • 標準出力:

    - ポート 1 : 大きさ [1,1] / 1型

  • アクティベーション入力の数/大きさ: 0

  • アクティベーション出力の数/大きさ: 0

  • 連続時間状態量: yes

  • 離散時間状態量: no

  • オブジェクト離散時間状態量: no

  • 計算用関数の名前: csslti4

インターフェイス用関数

  • SCI/modules/scicos_blocks/macros/Linear/CLSS.sci

計算用関数

  • SCI/modules/scicos_blocks/src/c/csslti4.c (Type 4)

このサンプル例は,出力波形をシミュレート/表示するための以下に示す RLC回路y(t)=Vc(t)の 出力波形をシミュレート/表示するCLSSブロックの使用法を説明します.

RLC回路の方程式を以下に示します. 結果はキルヒホッフの電圧則とニュートンの法則から得られます.

\begin{matrix}
i = i_L = i_C = C \frac{\mathrm{d} v_C }{\mathrm{d} t} \\
Ri_L + L \frac{\mathrm{d} i_L }{\mathrm{d} t} + v_C = u_0(t)
\end{matrix}

R, L および C はシステムの抵抗, インダクタンスおよびキャパシタ です.

キャパシタ電圧Vcとインダクタンス電流 iLを状態変数 X1 および X2として定義します.

\begin{array}{c}
\mbox{$x_1 = i_L$}\\
\mbox{$x_2 = v_C$}\\
\end{array}

then

\begin{array}{c}
\mbox{$\dot{x_1} = \frac{\mathrm{d} i_L }{\mathrm{d} t}$}\\
\mbox{$\dot{x_2} = \frac{\mathrm{d} v_C }{\mathrm{d} t}$}
\end{array}

つまり

x_1 = i_L = C\frac{\mathrm{d} v_C }{\mathrm{d} t} = C\dot{x_2}

これらの方程式を整理することにより,以下を得ます:

\begin{array}{c}
\dot{x_1} = -\frac{R}{L} x_1 - \frac{1}{L} x_2 + \frac{1}{L} u_0(t) \\
\dot{x_2} = \frac{1}{C} x_2
\end{array}

これらの方程式は 以下のような行列形式に変換できます,

\begin{bmatrix}\dot{x_1}\\\dot{x_2}\end{bmatrix}
=
\begin{bmatrix}
-\frac{R}{L} & -\frac{1}{L}\\
-\frac{1}{C} & 0
\end{bmatrix}
\begin{bmatrix}x_1\\x_2\end{bmatrix}
+
\begin{bmatrix}\frac{1}{L}\\0\end{bmatrix}
u_0(t)

必要な出力方程式は

y(t) = \begin{bmatrix} 1 & 0 \end{bmatrix} \cdot \begin{bmatrix} x_{1} \\ x_{2} \end{bmatrix} + \begin{bmatrix} 0 \end{bmatrix} \cdot u

以下のダイアグラムはXcos上でモデル化されたこれらの方程式を示します. ただし, R= 10 Ω, L= 5 mΗ and C= 0.1 µF; 状態変数初期値は x1=0 および x2=0.5です.

出力 Vc(t) を得るために,連続時間システムパレットから CLSSブロックを使用します.

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Mon May 22 12:43:12 CEST 2023